第2グループに入る地域だが、今のところまだ停電にならない。
ひとつの部屋に家族で過ごしている。
いつもはそれぞれがそれぞれの部屋へ退散する時間だが、
ひとつでも電気をつける部屋を減らそうと、子どもたちなりに気を使っているようだ。
今日は入場規制された最寄り駅に、30分ほど待って電車に乗り、
乗り換え場所の横浜でも、また入場規制されて時間がかかる事が推測できたので、
途中下車して、30分ほどオフィスまで歩いた。
外の空気が気持ちがよかった。
ほぼいつもと同じ時刻にオフィスに到着。
緊急対策会議できまる会社の方針の発表を待ちながら、東北地方のクライアントに電話をかけるが、
ほとんど繋がらなかった。
ときどき、路線情報をチェックしながらの仕事。
計画停電の予定が変わるので、突然、利用している電車が運休になったり動いたりした。
突然、”やばい、あと30分で京急がストップするらしい。”と、
会議中に飛び出ていった同僚は、無事に乗ることができて、自宅へ帰ることができたのだろうか。
私のデスク周りで、計画停電の予定を変更する東京電力に不満を言っていた人がいたが、
不満を言う気持ちにはなれない。
「やるならやってくれよ。そのために昨日懐中電灯買ったり、非常食買ったんだからさ~。」
電気を使っているのは一般家庭内だけではない。
電気につながれて、生きている人たちがたくさんいる。
だから、すこしでも電力に余裕があるのであれば、停電は極力避けるだろう。
そして、東京電力の人たちだって、私たちと同じ、一サラリーマンで、
その場、その時に、できる限りの、最善の対応をしてくれているのだから。
実は、私はISOを認証する認証監査機関で仕事をしているのだけど、
ISOを監査している会社ですら、こんな災害時に、誰がどういう対応をして、
どう連絡を社員に伝達するか・・の準備がまったく出来ていなかったことを改めて感じている。
人の力には限界がある。
人は幸せすぎて、日ごろから最悪な状態に備えた生活はしていない。
いや、ペーパー上での準備はしていても、いざこんなに最悪な状況に陥ると、
計画や訓練通りになどいかないものなんだと思う。
今日、お昼を食べながら、同僚がつぶやいた。
「そういえば、金曜日、避難しようってなったとき、うちの防災点呼係、点呼とりませんでしたよね?」
・・・・・・・
そういうものなんだと思う。